
フィルム部門のふみやです。
前回に続き「メルセデスベンツ 500SL」のプラグ交換作業のご紹介です。
以前からアイドリングが不安定ということで点火系を点検行いました。
現代の車両は、バッテリーから供給された12Vの電流をプラグの上部に取り付けられたイグニッションコイルが約2万Vまで増幅させ、プラグがスパークする仕組みになっています。
今回の車両も同様の仕組みでスパークさせていますが、異なる点のは「イグニッションコイルとスパークプラグの位置」です。
イグニッションコイルが車両左前にあり各プラグへプラグコードによって接続されており、かなり距離があります。プラグコードには電気抵抗があり、長ければ長いほど抵抗値が大きくなり、電圧が落ちてしまいます。
つまり、イグニッションコイルが増幅させた2万Vの電圧が、プラグコードの抵抗によって電圧が下がってしまいスパークしにくい状況になります。正しくスパークしなかった場合、噴射されたガソリンが燃焼せず、プラグをぬらしてしまう「プラグかぶり」の状態になります。
スパークプラグを取り外し点検をすると、点火部にすすが溜まっており、正しくスパークできない様子が見受けらます。
以前使用されていた1極タイプものから4極タイプのプラグへ交換しました。
4極のプラグはスパークさせる機構が4つあり、1つかぶってしまったとしても残りの3つが機能し正しくスパークさせるプラグになります。
プラグがかぶりやすいロータリーエンジンなどでも使用されているプラグになります。
プラグ交換を行い確認したところアイドリングがが安定し、吹き上がりも滑らかになりまりました。
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